「サトイモの収穫と上手な貯蔵法」

板木技術士事務所 板木利隆     


 
秋に入り盛んに肥大してきたサトイモは、晩秋の寒さで生育が止まります。霜が降りる直前もしくは1回ぐらい薄霜に見舞われた頃が収穫の適期になります。これより遅れると品質が落ちるだけでなく、貯蔵の日持ちが悪くなってしまいます。
 収穫するには、あらかじめ葉柄を地上4〜5pぐらいの高さでカマで刈り取り、株の側方にくわを打ち込んで子芋を外さないように株全体を掘り上げます。すぐ利用する場合はその場で、すべての子芋、孫芋を親芋から取り外します。
 貯蔵する場合には、子芋を外さないように、特に注意して取り扱いましょう。外れてしまうと、その傷口から痛み始めてしまうので、腐敗株が多くなってしまいます。そして排水の良い畑を選んで、図のように幅40〜50p、深さ50〜60pの貯蔵穴を掘り、掘り起こした根株を丁寧に集め、刈り口を下方に向けて積み重ねて詰め込みます。これを反対に上向きに詰めてしまうと、子芋が親株から離れやすく、傷口から腐敗することが多くなります。
 貯蔵穴に全部詰め終わったら、その上に雨が直接染み込まないように、稲わら、麦わら(カヤが得られれば最良)などで覆い、5〜6pの厚さに覆土しておきます。さらに厳寒気に入った頃に10〜15pの覆土を追加して寒さから守るようにします。
 自家用の種芋の確保程度の貯蔵であれば、畑に置いたまま収穫せずに、あぜの上に大きく土を盛り上げたまま、またはその上に若干の防寒被覆を行う程度で、十分越冬させることができます。

 

日の長さに操られる草花

 

 来春の花壇を彩ってくれる草花の苗や球根の植え付け作業が終盤になってきます。
 秋まき草花の苗や球根は、11月上旬には植え終えましょう。ガーベラなどの株分け、マーガレット、ナデシコなどの挿し芽も急ぎましょう。夏から育ててきた葉ボタンは、気温が下がり、葉が色づいてきたら、花壇に植えつけます。葉の色づきが悪くなるので肥料は施しません。球根草花の水栽培は、水温が15〜16度になるころに始めましょう。
 霜の降りる地域では、苗を植えてある場所に霜よけを作りますが、早く作り過ぎると苗が徒長して寒さに耐える力を弱めます。
 かなり日が短くなってきましたが、日光が植物の成長や開花に大きな影響を及ぼすことを知らない人はいないでしょう。
 植物は日光に当たって、空気中の炭酸ガスと根が吸い上げた水で炭水化物を作り、その体を作り上げます。また、日に当たる時間の長さによって、花を咲かせたり、咲かなくしたりしています。昼が長くなる時期に花を咲かせるものを長日植物といい、ヒナゲシやキンセンカなど春から夏に咲く草花があります。短くなる時期に花をつけるのが短日植物で、菊やコスモスなどが代表的です。意外なのはアサガオで、短日植物に分類されています。実はアサガオは、夏至を過ぎて日がだんだん短くなると花をつけるのです。アサガオはどんなに早く種まきしても、夏至前は茎葉が大きくなるだけで、花は咲きません。逆に遅くまけば、大きくならなくても花が咲きます。
 ダリアやグラジオラス、球根ベゴニアのように、短日になると球根が肥大する性質を持つものもあります。これらはあまり早く掘り上げると球根の充実度が低くなるので、一霜当たってから掘り上げましょう。


 

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